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アートの町(2009/08/19-21)オアハカ

 メキシコシティからバスで6時間半、ガイドブックいわくメキシコで最も活き活きとして美しい町、オアハカ州都オアハカ。確かに!大都会メキシコシティと違って、観光地区はすみずみまで観光的に美しかった。どの通りもどの家もきれいな色、様々なデザインの扉、窓格子、「張り紙禁止」の文字もレタリングされていたり。そしてとりわけ、中央広場(ソカロ)周りのカテドラル、市庁舎などが薄荷色の石造りで見とれる美しさ。塗装じゃなく天然の石でこんな色があるとは、、、サボテンやイグアナや緑青にもときどきある繊細な色。
写真には色が出ない、、、


 それにしても、そこら辺を歩くだけで美しいものを見た気持ちになれる町はいつ以来だろう。しかも一区画だけでなく歩いても歩いても。ギリシャの島以外にあるだろうか。自然が美しいだけでも、古い建物が美しいだけでもなく、普通の生活の場として(それが観光業中心とはいっても)造られ使われているものに美意識とスタイルが現役である。内情はわからないけれど、きっと管理とか統一とか規制とかそんなことによって実現したのではなく、美しさを求めることが当たり前な人の多さによると思う。





 美しさに不足ないオアハカでも、見かけた瞬間足が止まったのが、メキシコ民芸の例に漏れずマジカルにしてアクティブな木彫り動物。大きいものは30cm以上、その線は滑らかで放物線様に動き、ありえないのにありえそうな形、サボテン柄のウサギ、スイカカラーのキリン、コバルトブルーのヤマアラシ。ペルーで一目惚れして買ってしまい、もう1ヶ月手提げ袋で持ち歩いているポスターに更に荷物が加わってもこの際構わない!と思ったけど、数千円から5万円の値段は私には高くて断念。作るのに1日から数日かかるだろうから、日本の工賃で考えたらもっともな値段だけど、、、。
 その後別の町で(代わりに)買った写真集 Shepard Barbash『OAXACAN WOODCARVING』によると、ある人が50年代後半にオアハカ周辺の寒村で始め、80年代には北米からバイヤー(!)が押し寄せるほどのブームになったらしい。価格高騰とアメリカの不景気によりブームも下火に、、、と93年発行のその本が言ってるけど、値下げの機運はあまりなかったのかね。内容そのままなこの本のタイトルで検索するとキレイな写真満載のサイトがいくつもあり、写真でも魅力的。http://www.oaxacafinecarvings.com/ とか。すごい!美しい!こんなの町で売ってなかった!けどこの値段!もう完全にアートかマニアの領域。こうなると別にオアハカって関係ないな。
 本は安く読みやすく読んで楽しく見て楽しい良い本だった。この本を買った AMATE という本屋さんも、英語のメキシコ関係本は全部あるんじゃないか、という充実の品揃えと落ち着いた内装が素敵な店。ユカタン半島のメリダにも、より広い支店あり。


 有名作家モノはまたの機会(未練)にし、私達の好みと財布に合った、「個人的な美意識と思い入れをもって作られているけど結果的に意図しないところに魅力がある」もの、要するにアマチュアの偶然うまくできたもの、を探す。しかし低価格帯は99%以上をおざなりな類型が占め、気に入るほうが難しい。10軒くらい歩いてまわって10cmくらいのちいちゃいのを何とか4つ、それぞれ千円弱で買った。3つは幸いコッヘルに収まったものの、残り1つはダイナミックな形のせいでどうにも詰められずビニール手提げで持ち歩くことに。あと1ヶ月、無くさないといいなぁ。



 そのほか:
風船が人気


靴磨きも繁盛

モンテアルバン遺跡。広々。

ダンス行進



 この日記を書いている今は10日後のカンクン朝4時。国営ネットブースが全土にあるらしいとはいえ民宿にWIFIは望めないキューバに行く前に溜めた分を書いてしまわないと。オアハカ行きのラクジュアリーバスでもらったインスタントコーヒーで空腹と眠気を紛らわしています。2等:1等:ラグジュアリー=0.8:1:1.2 くらいの値段で快適さはだいぶ違うから長距離はラグジュアリーが良いです。飲物付き、広い足元。1等でも普通の高速バスだけど夜行でリクライニング最大にすると足が動かせない、、、。

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